農地転用の期間

農地転用の期間
目次

農地転用の期間の目安

農地転用の期間の目安は大きくわけて二つあります。

それは、①届出か②申請です。

それぞれ届出と申請で農地転用に係る期間は違ってきます。
まずは、届出と申請の違いについて説明をします。

1.届出

農地転用の届出とは、農地を農業以外の目的に使用するために、地方自治体に対してその意向を申告する手続きのことを指します。
農地転用は農地の利用目的を変更することであり、一般的には農地を宅地や商業地などの非農業用途に転用することを指します。

農地転用の届出は、地方自治体の農地利用計画や都市計画に基づき、農地の有効な利用と土地利用の均衡を図るために行われます。
届出には、転用予定地の位置や面積、転用する利用目的などの情報が含まれます。
地方自治体はこれらの届出を審査し、農地転用が計画に適合しているかを判断します。

農地転用の届出は、行政書士や農地関連の専門家の支援を受けることも一般的です。
地方自治体によっては、届出に必要な書類や手続きについてのガイドラインを提供している場合もあります。
届出が受理されると、農地転用が承認されたことになり、転用後の土地利用が可能となります。

なお、農地転用の具体的な手続きや要件は国や地方自治体によって異なる場合があります。
詳細な情報や具体的な手続きについては、当該地方自治体や関係機関に問い合わせるか、専門家の助言をもらうか、または専門家に依頼することが一般的です。

2.申請

届出と申請は、行政手続きにおける異なる概念です。

「届出」は、ある事実や情報を行政機関に通知する手続きを指します。
一定の手続きや書類が必要ですが、基本的には事実を通知するだけで、行政機関の許可や審査を待つ必要はありません。
届出は、法的な義務や規定に基づいて行われることが多く、例えば住民登録や転居届などが届出の例です。

一方、「申請」は、行政機関に許可や承認を求める手続きです。
特定の手続きや要件を満たし、関連する書類や情報を提出する必要があります。
行政機関は申請内容を審査し、許可や承認の可否を判断します。

農地転用においても、届出と申請の違いが存在します。
一般的には、農地転用の届出は、農地の転用計画や意向を行政機関に通知する手続きであり、特に許可や審査を受ける必要はありません。
一方、農地転用の申請は、農地を他の用途に転用するための許可を行政機関に求める手続きであり、申請内容に基づいて許可の可否が審査されます。

農地転用の届出と申請のそれぞれの期間について

届出は、届け出た時に完了します。
申請は、申請された資料を基に審査が行われて、許可基準を満たしていると判断されれば許可されます。

ここでとても重要な事があります。

農地転用における申請は、申請したら必ず許可されるわけではありません
農地転用における許可申請の制度は、本来は認められないもの(ダメなもの)に対して、特別に許される行為です。

さらに、農振除外(申出)も同様です。

このように、本来ダメなものであるため、農地転用や農振除外が認められないこともあります。
その場合の期間の目安はありません。

許可・届出までの期間の目安

これを踏まえて、それぞれの許可や届出までの目安は以下のようになります。

種類許可日期間の目安
農地転用 届出届出をした日受理日から8日後に受理書が交付される
農地転用 申請許可日基準日から約1.5カ月後に許可書が交付される
農振除外 申出約3カ月後基準日から約3カ月後に承認通知がある(特に書面は無し)

実際の期間の目安

書類の作成や申請・届出までに必要な手続きを含めた実務上の目安は下表になる。

種類実務上の期間の目安備考
農地転用 届出1週間~3週間書類の収集と作成までに多少の時間を要する。
届出までに必要な手続きがある。
農地転用 申請2カ月~3カ月書類の収集と作成までに多少の時間を要する。
基準日(締切日)は毎月1回、基準日を過ぎれば次回の基準日に受付となる。
申請までに必要な手続きがある。
農振除外 申出3カ月~1年基準日(締切日)は年4回のみ。事前協議のキャッチボールに時間がかかる。

しかしながら、農地転用の届出にも申請にも、農振除外の申出にも、それらの手続きをする前に、必要な手続きがあります。
例えば、土地改良区の除外手続きや、区長の同意、周知条例、住民への公聴会の開催や意見の取りまとめなどです。
これらの手続きを先に完了させなければ、農地転用の届出、申請、農振除外の申出などの申請等の受理をしてもらえないことがあります。

これらのことから、農地転用や農振除外は、許可基準を満たしていないと判断される場合は不許可(不受理)になります。
一度、不許可の判断がされてしまった場合は、新事実や別の要件などがない場合は、原則として覆りません。
そうなった場合のリスクが非常に高いので、出来るだけ農地転用専門の行政書士など、専門家の助言を受けるか、依頼をすることが大切です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

愛知県の農地転用ならお任せください。
相談無料、成功報酬制です。
農振除外、建築許可、開発許可もご相談いただけます。
提携する土地家屋調査士、司法書士と連携してワンストップでお困りごとを解決します。

目次